連続インタビューvol.2 トレジャーデータ・渡辺氏「有効商談につながらないノルマは意味がない」

みなさん、こんにちは。

第1回ではインサイドセールスの役割について「一言でいえば『女房役』」という表現が印象的でした。第2回では具体的なKPIや業務について、掘り下げてお話をうかがいます。

トレジャーデータ株式会社
マーケティングマネージャー
渡辺 順氏
2014年7月トレジャーデータ株式会社入社、マーケティング部門に従事。
トレジャーデータ以前は、サン・マイクロシステムズ株式会社にて、メディア・サービス業界の営業担当とWebサービス開発コンテスト “Mashup Awards” の企画運営を担当。プリファードインフラストラクチャーに転職、営業およびマーケティングを担当。
※所属・役職等はインタビュー取材時のものです。

嬉しいのは、営業から褒められた時

――インサイドセールスの業務にはどんな種類がありますか?

渡辺
まずは、架電です。最初はディスカバリーミーティングから始まりますが、一回失注した商談であっても、お役立ていただけそうな情報提供はさせていただきますし、営業がご連絡できていないクライアントにはフォローの電話もします。

また、マーケティング部門の一員であるので、リードジェンも業務範囲です。イベント会社が主催するセミナーやトレードショウにも出展しますし、当社自体も、企業のデジタルトランスフォーメーションを推進していくべく、プライベートイベント” PLAZMA “ の開催やメディア運営に力を入れています(https://plazma.red/)。

――架電では、具体的にどんなことを聞くのでしょうか。

渡辺
BANTの条件を意識して会話するようにいたしますが、その中でも最も大切なのはニーズの有無を把握することです。

「トレジャーデータを知っている」「興味がある」といったレベルから、「具体的にやりたいことがある」といったレベルなのか、によって、適切なアプローチも異なってくると考えております。

――通話時間はどれくらいなのでしょうか。

渡辺
5分前後ですね。課題はその中で、もう少しtooltip_1465_SPINみたいなヒアリング手法を用いて聞き出します。

他社さんの場合は「何項目も満たした時点で訪問設定」と基準を設けているところもあるようですが、当社ではそういった手法は取っていません。

当社サービスの特性上、電話であまりにこまごまと説明するよりは、訪問させていただいて課題をお伺いし、課題解決に向けたご提案をさせていただくほうが有用だからです。距離的に営業がすぐに行けない時にはビデオ会議にて迅速に情報提供をさせていただく、という判断は行います。

――インサイドセールスの活動については、何を目的に置いていますか。また、喜びを感じるのはどんな時でしょうか。

渡辺
目的はあくまで、「会社として売上を上げていく」ということですね。そこにまず我々マーケティング部門がどのくらい寄与できるか。まずそこへのコミットがあります。

次に、インサイドセールスは女房役なので、パートナーである営業から褒められると嬉しい(笑)。「今回のすごい良いアポでした!」とか。営業が一度行って間を空けてしまったけど、インサイドでナーチャリングしてそこから受注できたとかでしょうか。

――組織の体制や業務について、詳しく教えてください。

渡辺
インサイドセールス部門10人弱の部門で、上述の通りに架電やフィールドマーケティング以外にも、各種セミナーを月に7~8回開催しております。

有効商談につながらないノルマなら意味がない

――アプローチ件数についてはいかがでしょうか。

渡辺
1カ月あたり、メールとかコールをあわせて少なくとも300-400社はあると思います。

インサイドセールスのコントリビューション率はだいたい50%、売上コントリビューション率は50%です。

――KPIなどはどうやって決めていらっしゃるのでしょうか。

渡辺
KPIはやはり、有効商談数です。

――KPI達成のために、1日あたりのコール数にノルマなどはあるのでしょうか。

渡辺
1日あたりのアクティビティ件数で言うといろいろありますが、だいたい1日当たり1人40件くらいはコンタクトします。

マーケティング部門として動いているので、例えばイベント後の新規リードは優先度高く対応していく。そうするとコール件数が1人50件とかになることもあります。マーケティング部門全体でカレンダーを作って、計画的に動いていきます。

コールしきれない部分は、フォローアップのセミナーも開催しています。

前回お伝えしたように、KPIは有効商談数です。なのでそれを発生させるための手段をどうするか、は各自に任せています。チームでカレンダーを作って、人によってはひたすらイベントに参加する、インバウンドは別の人がやるなど作業分担して効率化したり、リスト整備はインターンが実施するとか。

KPIはあくまで有効商談数なので、アクティビティ、ボーナス設定は特にやっていないですね。「100件電話しました!でも有効商談数はゼロです!」とて言われても、それを評価はできないですね。

「Arm Treasure Data eCDP」の強みは紐づけ

――「Arm Treasure Data eCDP」は具体的にはどんなクライアントに特に有効なのでしょうか。

渡辺
マーケティングを強化したい、となってもシステムやデータがばらばら、いわゆる「サイロ化」されているんです、といった悩みをうかがうことがあります。CRM、サポート、メールシステムそれぞれ全部別れているとか、そういったケースです。

システムがばらばらで、過大。そんなケースだとまさにはまります。

――「Arm Treasure Data eCDP」の強みはどんなところでしょうか。

渡辺
シームレスなデータ統合とツール連携だと思います。弊社のマーケティング部門がまさにユーザーとなって活用しているのですが、見込み顧客や顧客との接点を点ではなく線や面で見ていく、そのためにデータを統合するのがCDPなんですね。

弊社のCDPはいろいろなサービスからシームレスにデータを集め、連携できます。

例えばMAツールでのメール開封率、Webのアクセスログやコンバージョン、広告の配信結果、流入があった会社のデータなど全部入れて、紐付けて見ることができます。

更にその中でセグメントを切ることも可能です。

例えば、直近1カ月Webサイトに来ていなくて、でも過去に買ってくれた20代の女性のデータを見たいとします。もしメールマガジンや、ウェブサイトからのコンバージョンが過去1カ月でないとしても、スマホアプリから購入しているかもしれませんよね?

「Arm Treasure Data eCDP」はそういった様々なチャネルのデータを統合して集計し、合致したセグメントに対してだけFB広告を出す、ということができるんです。

――なるほど。他に際立った特長はありますか?

渡辺
トレジャーデータは中立性と技術力をウリにしています。

弊社は車のエンジンだけを提供しているような形でベンダーニュートラルという点が、他社さんとは異なる点かもしれません。

例えばメール配信用のセグメントをMA上で実現しようとしても、それはメールでのやりとり、Webコンバージョンだけで切るのではなく、アプリや購買データとかサポートメールとか、そのアクティビティを全部みてセグメント切るというのをやるべきですよね。

FBでプロモをやってたけど、インスタ広告出そうよ、となった時に施策の連携が必要です。

ところが、多くの企業では「データのサイロ化」がされてしまっています。これは個々のデータが、個人や個々の部門に紐づいてしまっていて、そこから取り出しにくくなってしまっている状態。一人がExcelで持っていたりとか、部門間でデータ共有がされていない、とか。なので、我々のカウンターパートとしてまず、社内を引っ張って来られるキーマンを見つけて、その方と一緒にサイロ化されたデータの連携を試みていくことになります。

これに加えて、我々は外部データ連携も強みです。パブリックDMP、Webの行動情報から推定される属性データをくっつけると、サイトに来た人がどういう属性なのか、年代、年収範囲、どのあたりに住んでいるかなどのデモグラが見えてきます。

自分たちだけのデータではわからなかった属性が見えてくる。それを踏まえてセグメント化を行い、より有効なプロモ施策につなげていく、といったことが可能になってきます。

おかげさまで、現在は350社を超える企業に「Arm Treasure Data eCDP」を導入していただいています。


Armについて

Armのテクノロジーは、コンピューティングとコネクティビティの革命の中心として、人々の暮らしや企業経営のあり方に変革を及ぼしています。そのエネルギー効率に優れた高度なプロセッサ設計は、1,250億個以上のチップを通してインテリジェントなコンピューティングを実現してきました。Armのテクノロジーは各種センサーからスマートフォン、スーパーコンピュータまで、さまざまな製品をセキュアにサポートしており、世界人口の70%以上に使用されています。さらに、このテクノロジーにIoTソフトウェアやデバイス管理プラットフォームを組み合わせ、顧客がコネクテッドデバイスからビジネス価値を生み出すことを可能にしています。Armは現在1,000社以上のテクノロジーパートナーとともに、チップからクラウドまで、演算が行われるあらゆる分野における設計、セキュリティ、管理を支える技術の最先端を担っています。

2018年にArmの一員となったトレジャーデータは、2011年に米国シリコンバレーで設立されました。設立以来企業が扱う大量のデータを、リアルタイムで収集、統合するための仕組みである「データマネージメントソリューション」を提供しています。大容量の購買取引データやWeb閲覧データ、各種のアプリケーションやモバイル端末のログデータなど、さまざまな非構造化データに対応しており、収集・保管・分析および他のマーケティングツールやサービスに連携し、簡単に「カスタマーデータプラットフォーム(CDP)」を構築することが可能です。さらに、センサーデータやマシンデータなど、IoT分野におけるビッグデータへの対応も強化しています。

参照URL:https://www.treasuredata.co.jp/