Vol.2 営業の本質とは?個人,組織の営業力を上げるためには?

営業力を劇的に上げる視野・視座・視点の変え方

前回、営業の本質について考察した上で、営業力を高めるには①聴く力(Input力)、②伝える力(Output力)を磨けば良いことをお伝えしました。

今回は、「では、どうしたら、“聴く力(Input力)”と“伝える力(Output力)”を高めることができるのか」についてお伝えします。

聴く力と伝える力の高め方

端的に答えから申し上げてしまうと、すごくシンプルで、「視座・視野・視点を変えること」です。
視野・視座・視点、耳にしたことがある方も多いかと思いますが、簡単にご説明すると以下の通りです。

  • 視野:物事を視る(時空間的な)範囲。
    →同じ物事でもTPOによって意味合いが変わるので、より広い視野を持つことが重要。
  • 視座:物事を視る姿勢や立場。
    →同じ物事でも人によって見方は異なるので、他者の立場に立って、思考することが重要。
  • 視点:着目しているポイント、ピントを合わせている点。
    →どこに着目するかで意味合いが変わるので、どこに視点を合わせるのかを見極めるのが重要。

では、営業において視野・視座・視点を変えるとはどういう事なのか具体例を挙げてご説明します。

 

視野・視座・視点を変える具体例

前提

商材電話営業を可視化するクラウド型AIソフトウェア/ソフトフォン
営業フロー: 以下4ステップで電話営業する
(今回は電話営業ですが、対面営業でも視野・視座・視点を変えるプロセスは同じです

  1. 【事前準備1】相手先情報収集(2~3分)
  2. 【事前準備2】仮説立て/シミュレーション(1~2分)
  3. 【電話営業】課題ヒアリングとご提案(~15分)
  4. 【事後対応】社内報告(~10分)

視野・視座・視点を変えるステップ

  • 【準備1】
    まず、視座を変える為に相手が誰なのか理解する必要があります。
    業界/個社特性(誰に何を幾らでどのように売っているのか)、規模(売上,人員数など)、社歴、所在地などの基本情報をチェックします。
  • 【準備2】
    次に、相手の立場に立って(視座を変えて)、視野/視点を変えながら顧客の課題や悩みの仮説を立て、それに対する解決策を整理します。詳細な思考ステップは以下の通りです。

=詳細な思考ステップ=

例えば、相手が社歴5年、100名規模の人材紹介会社(中小企業向けに紹介料25%でエンジニアを紹介)の場合:
営業人員は30%程度と思われるので30名。5年前に設立された比較的新しい会社である為、先進的なインサイドセールス(内勤営業:詳しくはコチラを組織化している可能性が高い。

また、同社の顧客は中小企業なのでインサイドセールスの割合が多く、営業30名のうちインサイドセールス20名、フィールドセールス(外勤営業)10名と想定。インサイドセールスは担当者19名、管理者1名の構成。

以上から、次の課題や悩みが想定される(“➡”は、各課題に対して自社が提供できる解決策):

1.コスト削減に関する課題

A)【管理者視点】管理工数/教育コストを削減したい:
担当者のスキルレベルがバラバラで、教育に多くの時間と工数が掛かってしまい効率的に教育できず、離職率も高いので非効率。

➡担当者が、“何を”、“どのように”話しているかAIが解析し、定量的に可視化することで、管理工数/教育コストを下げる。結果が点数化されゲーミフィケーション要素もある為、担当者も明確な目標ができ、やりがいを持って営業できる。

B)【管理者、経営者視点】設備/機器コストを削減したい:
電話機/PBX(交換機)などの購入/リース、メンテ費用に年間数百万円かかる。

➡PC/スマホ/タブレットに、たった5分でソフトフォン(インターネット電話)を導入可能。電話機など機器は一切不要な為、購入費/リース費/メンテ費など全てゼロ。電話番号も03/050/0120/0800など全番号自由に取得可能で、音質は通常の電話と変わらず、インターネット電話の課題であった番号制限/音質問題も解決。地方拠点や海外拠点から掛けたとしても03番号を使用出来る。

C)【管理者、経営者視点】電話代を削減したい:
50件/日/人電話を掛けており、電話代がかさむ。少しでも安くなればコスト削減効果は大きい。

➡インターネット電話である為、通話料は安く、電話代大幅節約。内線同士の会話であれば無料。また、海外から日本宛に掛けたとしても国内通話と同料金。

D)【担当者、管理者視点】業務工数を削減したい:
フィールドセールスに潤沢な案件を供給する一方、案件の質も担保する必要があり、営業工数や他部門とのコミュニケーションコストを下げて生産性を高めなければならない。

CRM/SFAと連携し、顧客名をクリックするだけで発信したり、着信時に顧客情報を自動ポップアップしたり出来るので、工数を削減できる。また、CRM/SFA紐付きで全て録音されており、音声の一部抜粋共有もできる為、ニュアンスも含めて関係者に簡単に共有可能。

2.利益増大に関する課題

A)【視点:管理者、担当者】生産性の高い営業にシフトしたい
なぜ、成約したのか/失注したのか、担当者のパフォーマンスが高いのか/低いのかを可視化・解析して営業トークの質を向上させて成約率を上げたい。

➡ AIが、“何を”、“どのように”話しているかリアルタイムで解析して、ダッシュボードでグラフ化。解析データが集まるとAIがリアルタイムで担当者にアドバイスしてくれる為、定量的な解析結果に基づいたきめ細かな改善活動が実現し成約率が向上する。

B)【視点:管理者、担当者】成約率を上げたい
営業トークの質が上がらず、成約率も上がらない。

➡電話結果を、すぐ簡単に振り返れるため、担当者が営業トークを自ら振り返るようになり、セルフインプルーブメント(自己改善)効果により成約率が上がる。

3.その他

A)【視点:経営者、管理者。視野:3~5年先。】きたるAI時代に備えて、ビックデータを持っておきたい

架電CRM/SFA情報と紐付いて録音されており、ビックデータとしてクラウド上のセキュアな環境に保存。ビックデータは質が重要だが、電話営業は無駄話が少なくエッセンスが凝縮されている為、データの質も担保されており、活用可能性が高い。

B)【視点:経営者、管理者。視野:向こう数カ月】有事の際に対応できるように、応対履歴と電話内容を顧客/担当者情報紐付きで残したい。

➡顧客情報/担当者情報/日時全て含めてCRM/SFA情報と紐付いて録音データが残っており、いつでもどこでも簡単に引き出せる為、有事の際も迅速に対応可能。

※今回は思考ステップを分かり易くする為、詳細に書きましたが、実際はここまで詳細に全て書き出す必要はありません。一方で、一度書き出せばずっと使えますし、書き出すこと思考が整理されるので、箇条書きでも簡単に書くことをお勧めします。

=以上、詳細な思考ステップ=

  • このように顧客の課題の仮説を立て、それに対する解決策を整理すれば、あとはもう簡単です。電話を掛けて、仮説で想定した課題の有無を確かめる質問をして、課題を抱えていれば解決策を伝えるだけです
  • 実際に話す相手がどんな立場なのか(担当者、管理者)で視野・視点は異なるので、質問すべき項目と、それぞれの質問の重要度は変わります。例えば、担当者だと業務工数を削減する/成約率を上げることしかあまり興味を持ちません。一方、管理者はP/Lに影響する人件費/設備費/教育費等の経費に加え、きたるAI時代に備えてどのようにビックデータを集積するか、有事の際のリスクヘッジはどうするか等、抱える課題は多くなります。時間軸を考えて全体を俯瞰した上で(視野を広く持った上で)、相手の立場に応じてどこにフォーカスするのか考えながら(視点を変えて)質問するようにしましょう。

まとめ

このように、視座・視野・視点を変えるだけで、聞く力と伝える力が劇的に向上します。巷に溢れるHow to論に走るのではなく、わずかな意識の持ち方で営業力が大きく向上するので、是非、皆さんも試してみて下さい。

因みに、「視野・視座・視点を変えたら、あとは課題の有無を確かめる質問をすれば良いって言うけど、どうやって質問するかが難しいんだよ!」と思われた方も少なからずいらっしゃると思います。

そこで次回は、「どの様に質問したら良いのか?どうしたらこちらが聞きたいことを聞けるのか?」についてお伝えいたします。